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【プラスティック家具のパイオニア】Kartellのチェアを買い取りました!

買取り

カルテルのチェアを買取ました!

今回買い取りましたのはKartell社のA.I.フィリップ・スタルクを買い取りました!

A.I.が考えた究極の座り心地

心地よさのツボ、押さえました。

シートのカタチを科学しました
有機形状シート・・・長時間でも座っていたくなるようなソフトな肌触り。
ベストポジション肘掛け・・・座ったときに自然な位置にくるひじ掛けは、長さ、高さ、丸みまでが絶妙なデザインです。腕への圧力を分散します。
超快適背もたれ・・・背もたれは、人体のS字カーブに沿って、楽な姿勢を保ちます。背中を広い面で支え、腰回りはクッションを置けるように空間をつくりました。座面と背もたれのマッチングで、快適な座り心地を実現します。

世界初!A.I.(人工知能)が導き出した、心地の良い椅子
今や押しも押されぬ存在となったデザイナー「フィリップ・スタルク」。
彼がこれまでにデザインした椅子のデータをA.I.が学習し、導き出した最適解がこのチェア「A.I.|エーアイ」です。
快適な座り心地や、強度、そして材料の使用を最小限に抑え、スムーズな製作工程さえも考慮されています。

最小限かつ環境に配慮した素材
荷重を支える脚やフレーム部分は、 最小限のボリュームに抑えられています。
まるで生き物の骨格を思わせるこのデザインこそ最も無駄が無い、と主張しているようです。
素材にはこちらもKartellで初の100%リサイクルのポリプロピレンが使われており、 未来を見据え、環境性を考えたプロダクトです。

7カラー
落ち着いたマットな質感と、やさしい手触りのタイプが5カラー、そしてツルっとした手触りのプレシャスカラーが2カラー、全部で7色がラインナップされています。
シンプルなインテリアにも、遊び心のあるインテリアにもマッチするカラーバリエーションが揃っています。

Kartellのこれまでとこれから

以下は上記で紹介したKartell社の紹介になります。もしよければご一読ください。

カルテルは、1949年にイタリア・ミラノで創業されたプラスチック家具のパイオニアブランドです。創業者のジュリオ・カステッリによって設立され、当初は自動車用アクセサリーや家庭用品のプラスチック製造からスタートしました。現在では世界135カ国以上で展開され、モダンデザインの代名詞として知られる国際的なブランドに成長しています。

歴史と革新

カルテルの歴史は、プラスチックという素材の可能性を追求してきた歴史でもあります。創業者ジュリオ・カステッリは化学エンジニアで、プラスチックの持つ可能性を早くから見抜いていました。1950年代には、当時まだ家具素材としては一般的でなかったプラスチックを使った製品開発に着手しました。

1960年代に入ると、ジュリオの妻であるアンナ・カステッリ・フェリエーリがデザイン部門を率いるようになり、ブランドの方向性が大きく変わります。彼女はイタリアのトップデザイナーたちとコラボレーションを開始し、カルテルを単なる製造業者からデザインブランドへと変貌させました。

1963年に発表されたアンナ・カステッリ・フェリエーリによる「コンポニビリ」は、カルテルの転換点となる作品です。この積み重ね可能な円筒形の収納ユニットは、プラスチックの一体成形技術を活用した革新的なデザインで、現在でも世界中で愛され続けているロングセラー商品です。

デザイン哲学とイノベーション

 

カルテルの最大の特徴は、「プラスチックに民主的なエレガンスをもたらす」という理念です。プラスチックという素材は、大量生産が可能で比較的安価でありながら、高いデザイン性を実現できます。カルテルはこの素材の特性を最大限に活かし、美しく機能的な製品を多くの人々に届けることを使命としてきました。

ブランドは常に最新の技術と素材開発に投資しており、射出成形、ガス注入成形、ポリカーボネート加工など、プラスチック加工技術の最先端を行っています。特に透明プラスチックの活用においては業界をリードし、ポリカーボネートを使った透明な家具を世界で初めて商品化しました。

また、カルテルは環境への配慮も早くから重視しており、リサイクル可能な素材の使用、製造過程での廃棄物削減、長期間使用できる耐久性の高い製品開発に取り組んでいます。

代表的なデザイナーとのコラボレーション

 

カルテルは世界中の著名デザイナーとコラボレーションすることで知られています。

フィリップ・スタルクは、カルテルを代表するデザイナーの一人です。1988年に発表された「ラ・マリー(Dr. Glob)」チェアは、独特のフォルムで大きな話題を呼びました。その後も「ルイゴースト」チェアなど、数々の名作を生み出しています。ルイゴーストは、ルイ15世様式のクラシックな椅子をポリカーボネートで再解釈した作品で、透明なプラスチックが生み出す軽やかさと存在感のコントラストが魅力です。

フェルーチョ・ラヴィアーニによる「ブルジー」チェアも、カルテルの代表作です。積み重ね可能なダイニングチェアでありながら、エレガントなフォルムを持ち、豊富なカラーバリエーションで人気を博しています。

パトリシア・ウルキオラは、女性デザイナーとして独創的な作品を発表しています。「フォリー」コレクションなど、有機的なフォルムと色彩を活かした作品が特徴です。

その他、ロン・アラッド、アントニオ・チッテリオ、ピエロ・リッソーニなど、イタリア内外の一流デザイナーがカルテルのコレクションに参加しています。

代表的な製品シリーズ

**コンポニビリ(Componibili)**は、1967年にアンナ・カステッリ・フェリエーリがデザインした積み重ね式収納ユニットです。円筒形のシンプルなフォルムながら、モジュール式で自由に組み合わせられる機能性が特徴です。ニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションにも選ばれています。

**ルイゴースト(Louis Ghost)**は、フィリップ・スタルクによる2002年の作品です。バロック様式の椅子を現代的に解釈し、透明なポリカーボネートで実現しました。古典的なエレガンスとモダンな素材の融合が、世界中で高い評価を得ています。

**マスターズ(Masters)**は、3つの名作椅子(アルネ・ヤコブセンのセブンチェア、イームズのDSR、エーロ・サーリネンのチューリップチェア)のシルエットを一つに融合させた作品で、デザイン史へのオマージュとも言える逸品です。

**ヴィクトリア・ゴースト(Victoria Ghost)**は、ルイゴーストの姉妹作として、よりクラシカルなデザインを持つチェアです。

**ジェリー(Jelly)**シリーズは、柔らかな曲線と透明感が特徴的なテーブルやプレートのコレクションで、日常使いとデザイン性を両立させています。

カラーバリエーションの豊富さ

カルテルの大きな魅力の一つが、豊富なカラーバリエーションです。透明、半透明、不透明、メタリック、マットなど、様々な仕上げと色彩が用意されており、インテリアに合わせて選択できます。

特に透明プラスチックの製品は、光を通すことで空間に軽やかさをもたらし、圧迫感を与えません。また、色付きの透明プラスチックは、光の加減によって表情を変え、空間に彩りを添えます。

製造技術とクオリティ

カルテルの製品はすべてイタリア国内の自社工場で製造されています。ノヴィリアーラとロヴァートにある工場では、最新の射出成形機械と熟練職人の技術が融合し、高品質な製品が生み出されています。

特にポリカーボネートの加工技術においては世界トップレベルで、透明度の高さ、傷への耐性、耐久性など、あらゆる面で優れた製品を実現しています。また、すべての製品は厳格な品質テストを経て出荷されます。

文化的影響とミュージアムコレクション

カルテルの製品は、単なる家具を超えてデザインアートとして認識されています。世界の主要な美術館にコレクションされており、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ヴィクトリア&アルバート博物館、ポンピドゥー・センターなどの永久コレクションに選ばれています。

また、カルテルはミラノデザインウィークなどの国際的なデザインイベントでも常に注目を集め、新作発表の場として重要な役割を果たしています。

グローバル展開と現在

現在、カルテルは世界135カ国以上、フラッグシップストアを含む直営店やショールームを世界各地に展開しています。日本市場においても、東京をはじめとする主要都市にショールームがあり、高い人気を誇っています。

2007年からはクラウディオ・ルティがCEOを務め、ブランドのグローバル展開をさらに推進しています。デジタル技術の活用、eコマースの強化、新興市場への進出など、時代に合わせた戦略を展開しています。

未来への展望

カルテルは創業75年以上を経た現在も、イノベーションを続けています。バイオプラスチックの研究、3Dプリンティング技術の応用、スマートファニチャーの開発など、次世代の家具デザインを見据えた取り組みを進めています。

プラスチックという素材の先駆者として、その可能性を追求し続けてきたカルテル。環境への配慮と美しいデザインの両立、民主的な価格設定と高いクオリティの実現という理念のもと、これからも世界中の人々の暮らしに彩りを添える製品を生み出し続けていくでしょう。

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