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【Flexform】イタリア北部メーダ発祥のラグジュアリーソファブランド

ブランド

フレックスフォルムは、イタリア北部メーダ発祥のラグジュアリーソファブランドで、「静かなエレガンス」と評されるミニマルかつ上質なデザインが大きな特徴です。 世界の高級ホテルやラグジュアリーリゾート、セレブリティの邸宅に多く採用される、イタリアンモダンの中でもソファを核としたトップブランドの一つと位置付けられています。​

 

 

 

 

 

歴史とブランド背景

フレックスフォルムのルーツは、1950年代後半にミラノ郊外ブリアンツァ/メーダ地区でガリンベルティ兄弟が始めた家具工房にあり、1960年代後半にブランドとしての枠組みを整え、1970年前後に「FLEXFORM」名で本格的なソファブランドとして立ち上がったとされています。 メーダはカッシーナなども拠点を置くイタリア家具の一大産地であり、この地域の熟練した職人技と工業的生産体制を背景に発展してきました。​

ブランドの転機となったのは、建築家・プロダクトデザイナーであるアントニオ・チッテリオの参加で、1970年代から40年以上にわたりクリエイティブ・ディレクションを担い、フレックスフォルムの世界観を形づくってきたと言われます。 彼の統一されたデザイン哲学により、コレクション全体が「控えめだが上質」「飽きのこないモダン」という一貫した印象を持つ点が、ブランドの大きな強みとなっています。​

 

 

 

 

 

デザインの特徴とコンセプト

フレックスフォルムの家具は、装飾を極力抑えた直線的・水平的なプロポーションと、厚みのあるクッションが生み出す“ゆったりとした余白感”が特徴です。 色調はグレージュやトープ、チャコールなど落ち着いたニュートラルカラーが中心で、強い主張よりも空間に自然に溶け込む「気取らないエレガンス」がコンセプトとして語られています。​

ソファの構造は、しっかりとしたフレームの上に高密度ウレタンとフェザーをレイヤーしたクッションを載せる構成が多く、座り心地は「柔らかすぎず、沈み込みながらもサポート感がある」と評価されます。 住宅だけでなくホテル・クルーザーなどにも使われることを前提に、耐久性と快適性のバランスを重視して設計されている点も特徴です。​

 

 

 

 

 

代表的なコレクションとモデル

フレックスフォルムには多くのソファモデルがありますが、象徴的とされるのが「FEEL GOOD(フィールグッド)」やカメロットなどのモジュールソファです。​

  • FEEL GOOD:スリムな脚と軽快なフレームの上に厚みあるクッションを載せた構成で、「軽やかな見た目」と「包み込む座り心地」を両立した代表作とされています。​

  • カメロット(Camelot):チッテリオが手がけたモジュラーソファで、広い座面と革張りのバー状ディテールが特徴的なモデルとして紹介されています。​

ほかにも、ロースタイルの大型モジュールソファや、アームシェイプを変えられるシリーズなど、多様な張りぐるみソファを展開しており、「空間のスケールに合わせて自由に構成できる」点がプロユースでも支持されています。 また、ラウンジチェアやアームチェア、オットマン、ローテーブル、ダイニングテーブル・チェア、ベッドなども展開しており、ソファを軸にリビング全体をトータルコーディネートできるラインナップになっています。​

 

 

 

 

 

コレクション構成(Indoor/Mood/Outdoor)

東京・南青山のフラッグシップ「FLEXFORM TOKYO」でも示されているように、ブランドは大きく「INDOOR」「MOOD」「OUTDOOR」の3つのコレクション軸を持っています。​

  • INDOOR:もっともベーシックなメインラインで、モダンでミニマルなソファ・チェア・テーブルのコアコレクション。​

  • MOOD:クラシカルなディテールや装飾を少し強めに取り入れた、よりラグジュアリー寄り・トラディショナル寄りのライン。​

  • OUTDOOR:インドアコレクションのデザイン言語を保ちつつ、屋外対応素材(メタルフレーム、耐候ファブリックなど)に置き換えたアウトドア家具群で、ハイブランドの中でも早期から本格展開した先駆的存在とされています。​

この三本柱により、リビング、テラス、プールサイド、リゾートなど、室内外を横断したトータル提案が可能になっています。​

 

 

 

 

 

採用シーンと日本での位置づけ

フレックスフォルムは、ブルガリホテルなどのラグジュアリーホテルや高級レジデンス、豪華クルーザーなどで採用され、「世界のトップレベルなラグジュアリー空間の標準装備」に近いポジションと言われます。 日本でも青山のフラッグシップショールームを中心に、ハイエンド住宅やモデルルーム、ハイクラスなレジデンスロビーなどで導入例が見られます。​

日本の住宅で導入する際は、

  • ソファの奥行きが比較的深めであること

  • モジュール構成で全長サイズを柔軟に調整できること

  • 色調がニュートラルで他ブランド家具とも合わせやすいこと
    がポイントになります。 「主張しすぎないが、近くで見ると圧倒的に作りが良いソファ」を求めるユーザーには非常に相性がよいブランドと言えます。​

価格帯は当然ながら高額ですが、イタリアラグジュアリーブランドの中でも「派手さより質感」「長く使えるミニマルデザイン」を重視したい方向けの選択肢として、カッシーナやB&B Italia、ミノッティなどと並ぶポジションにあります。

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