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【ligne roset】今大人気ソファメーカーのリーンロゼについてまとめました!【買取実績アリ】

ブランド、買取り

リーンロゼ(ligne roset)の家具は、「座る」という行為を少しドラマティックにしてくれる存在です。
一脚置いただけで空間の温度が変わる――そんな“雰囲気ごと買う”タイプのブランドだと言ってもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

傘の柄から世界ブランドへ

リーンロゼのルーツは1860年、フランス東部・リヨン近郊で始まった小さな工房にまでさかのぼります。
当時つくっていたのは、なんと傘や杖の柄などの木工パーツで、現在のソファメーカーの姿からは想像しにくいスタートです。
20世紀前半には椅子のフレームや木製家具へと事業を広げ、戦後はフランス国内の家具需要の高まりに応えるかたちでアップホルスタリー(張りぐるみ家具)の技術を磨いていきます。
そして1973年、コンテンポラリーなデザイン家具ブランド「ligne roset」として本格的に世界展開を開始し、同年に発表されたソファ「TOGO(トーゴ)」の成功がブランドの方向性を決定づけました。

 

 

 

 

 

トーゴが象徴する“くつろぎの価値観”

リーンロゼを語るうえで、「ロゼトーゴ」を避けて通ることはできません。
ミッシェル・デュカロワがデザインしたこのソファは、チューブ状の歯磨き粉をくしゃっと折り曲げたような造形からインスピレーションを得たと言われています。
内部はフレームレスのオールウレタン構造で、複数の密度のフォームを積層し、独特のステッチワークで身体を包み込むような座り心地をつくり出しています。
床すれすれの低い座面と崩れた姿勢を受け止めるフォルムは、「きちんと座る」から「好きなようにくつろぐ」へ、リビングの価値観が変化した1970年代以降のライフスタイルそのものを体現していると言えるでしょう。
半世紀近く経った今も、トーゴはSNSやインテリア誌を通じて若い世代から支持を集め、リバイバルではなく“現役アイコン”として消費されています。

 

 

 

 

 

“ふわけだるさ”というラグジュアリー

リーンロゼの家具は、クラシカルな重厚感とは少し違う種類のラグジュアリーを提案しています。
すっきりとした脚、高さを抑えたプロポーション、柔らかな曲線を多用したフォルム――それらはすべて、「視線と身体がリラックスすること」を目的にデザインされているように見えます。
特にソファは、深く沈み込みながらもしっかりと体を支えるフォーム構成や、豊富なファブリックバリエーションによって、座り心地と視覚的なボリュームのバランスを丁寧に調整しています。
フランスのエスプリらしいのは、“完璧に整えた上で、あえて少し崩してみせる”感覚です。端正な空間にリーンロゼのソファを置くと、どこか肩の力が抜けたような、余裕のあるムードが生まれます。

 

 

 

 

 

家族経営とデザイナーとの対話

ロゼ社は創業から150年以上経った現在も家族経営を続けており、その一貫したビジョンのもとでブランドが育まれてきました。
リヨン近郊に集中した複数の自社工場で、ソファやチェア、テーブル、収納、照明、小物までトータルに製造しながらも、生産の中心はあくまでフランス国内にとどめています。
特徴的なのは、ヨーロッパ各国のデザイナーと継続的にコラボレーションしている点で、プロダクトごとに異なるデザイン言語を持ちながらも、「リーンロゼらしさ」がきちんと通底していることです。
それは、“極端に目立つ造形”ではなく、“生活のスケールで見たときに心地よく感じられる曲線とボリューム感”という共通解を、ブランドとデザイナーの対話のなかで探り続けている結果のように思えます。

 

 

 

 

 

日本のリビングでどう使うか

日本市場では、リーンロゼは「フランスの高級デザインソファブランド」として認知されつつも、TOGOを中心としたアイコニックなモデルが単体で取り入れられるケースが多い印象です。
例えばコンパクトなマンションのリビングでも、ローテーブルと組み合わせて床座感覚でくつろげるトーゴは、日本人の生活動線とも相性が良く、“座椅子以上ソファ未満”のような不思議な立ち位置を確立しています。
価格帯としては国産中価格帯のソファよりは明確に上、いわゆるハイエンド輸入ブランドの中では比較的コンパクトな構成でも導入しやすいレンジに位置しています。
インテリア全体をきっちり欧風にまとめなくても、ニュートラルな内装にトーゴ1台をぽんと置くだけで、“フランス的な余白”のあるリビングが立ち上がるのは、リーンロゼならではの使い方と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

「次の50年」を見据えたブランド

トーゴが50周年を迎えた今、リーンロゼは単なるレトロブームではなく、「長く愛されるデザインとは何か」という問いに対するひとつの答えを具体的に示しているブランドでもあります。
大量生産・大量消費のサイクルを超えて、数十年単位で愛用される家具を送り出すことは、デザインとサステナビリティの両面から見ても価値の高い取り組みです。
“きちんとしたソファ”を求める人にとってだけでなく、“自分のくつろぎ方を肯定してくれる居場所”を探している人にとって、リーンロゼの家具はこれからも魅力的な選択肢であり続けるはずです。

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