
中古高級家具市場は「量も価格もまだ伸びる局面」に入っていて、今後10年は追い風が続く見通しです。
市場規模と成長イメージ

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世界の中古家具市場は、2025〜2030年にかけて約112億3,860万ドル拡大し、年平均5.4%成長と予測されています。
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新品家具市場のCAGR約5.45%と並ぶペースで、中古が「周辺」ではなくメインストリームの一部になっていく位置づけです。
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日本のリユース市場全体は2023年に3兆円を超え、2030年に4兆円規模が見込まれており、そのうち家具カテゴリーはシェア約9%が続く前提で2030年に約3,600億円へ拡大すると試算されています。
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この中で高級家具セグメントは、富裕層の環境意識と節税・資産分散ニーズにより、家具リユースの中でも成長率が高い領域と位置付けられています。
今後の主要トレンド
1. 「公式リユース」とリコマース統合の加速

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中古家具市場の成長要因として、「リコマースをコアの小売戦略に統合」が明示されており、メーカーや大手小売が自社で買取〜再販まで抱き込む動きが加速するとされています。
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高級家具でも、
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ブランド公式の下取り・認定中古(修復済・保証付き)
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正規販売店による「新品+公式中古」の併売
が広がり、「正規ルートで安心して中古を買う」選択肢が一般化していきます。
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2. BtoBからの大型放出と選別の進行

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レポートでは、「B2B廃棄処理と企業の循環性への取り組みの統合」が中古市場を押し上げる要因とされています。
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オフィス・ホテル・商業施設で導入された高級家具が、移転・リニューアル時に「廃棄」ではなく「循環資産」としてまとめて中古市場へ流入する流れが強まり、状態の良いハイグレード品の供給量が増える見込みです。
3. オンライン+可視化テクノロジーの高度化

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中古家具市場の成長ドライバーとして、オンラインプラットフォームとリユースECの拡大が挙げられています。
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高級領域では今後、
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詳細な状態ランク・360°画像・動画
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ARでの自宅配置シミュレーション
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真贋保証・来歴(プロヴナンス)表示
が標準装備になり、「高額中古でもオンラインで買う」ハードルが下がります。
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4. サステナビリティと「循環型ラグジュアリー」

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高級家具市場全体は、2025〜2030年に約323.4億→431.4億ドル、CAGR約5.93%成長と予測されており、そのなかでFSC認証材や環境配慮仕上げが重要トレンドになっています。
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同時に、中古家具レポートは「価値重視型ショッピング」と「循環経済」が重要キーワードだと指摘しており、
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良いものを新品で買い、数年後に中古で売却して次へ回す
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高品質な中古を選んで環境負荷とコストを下げる
というループが富裕層〜準富裕層まで広がると見られます。
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5. ハイブリッド消費と価格帯ミックス

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中古市場全体では「ハイブリッド消費(新品と中古を組み合わせる)」「価値重視型ショッピング」の定着が成長要因とされています。
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高級家具でも、
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ダイニングやソファなど基幹は新品ハイエンド
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名作チェアやサイドボードは中古ヴィンテージ
といったミックスが一般化し、「すべて新品で揃える」から「キーアイテムを中古で賢く選ぶ」方向にシフトしていきます。
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6. インバウンド・越境ECでの高級中古需要

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日本リユース市場のレポートでは、2030年4兆円規模予測の背景として、インバウンド需要と越境ECの拡大が挙げられています。
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日本製の高級家具や、状態の良い「Used in Japan」の欧州ブランドはアジア圏からの評価が高く、関西圏などアクセス良好な地域を中心に、海外バイヤー向け中古高級家具の取引がさらに活発になると見込まれます。
プレイヤー別に見るチャンス

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販売側(事業者)
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高級・デザイン家具に特化した真贋・修復ノウハウ
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BtoB案件からの一括仕入れと公式リユース提携
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AR/VRを活かしたリモート販売
を持つ事業者ほど、中古高級セグメントの伸びを取り込みやすいです。
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売り手・買い手(生活者)
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資産性の高いブランド・モデルを選ぶ
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状態管理と書類・付属品の保管
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タイミングを見てリセールし、次の一脚へ
という「家具を運用する」発想を持つ人ほど、このトレンドのメリットを享受しやすくなります。
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