COLUMN家具に関するコラム

海外の人気アンティーク家具メーカーを3社紹介いたします!

ブランド

海外のアンティーク家具市場で特に名が挙がりやすい「メーカー系ブランド」を3社に絞ると、典型例としてはイギリスのERCOL(アーコール)、G-PLAN、NEBH(ネイサン・ファニチャー)などが挙げられることが多い。これらはいずれも20世紀半ばに量産された実用家具が、現在ヴィンテージ〜アンティークとして評価されている「ブランド系アンティーク」の代表格と言える。​

 

 

 

 

 

ERCOL(アーコール/イギリス)

1920年にルシアン・アーコラーニが創業したイギリスの家具メーカーで、戦後のウィンザーチェア量産で一気にメジャーになったブランドである。 スチーム曲げによるブナ材フレームと、エルム材削り出し座面を組み合わせた軽量なチェア類は、「英国カントリーとモダンの橋渡し」のような存在として、現在もヴィンテージ市場で非常に人気が高い。​

特に1950〜60年代に生産されたクエーカーチェア、ゴールドスミスチェア、スタジオカウチ、ラブシートなどは、日常使いできるアンティーク/ヴィンテージ実用家具として定評がある。 アーコールは現在も新作を生産しているが、中古市場ではバックスタンプやラベルで年代を見分けながら、イギリス本国製造期の個体を「ヴィンテージERCOL」として探す楽しみがあるのが特徴である。​

 

 

 

 

 

G-PLAN(ジープラン/イギリス)

G-PLANは、イギリスのE. Gomme社が1950年代に立ち上げたブランドラインで、チーク材を用いたモダンデザインのダイニングセットやサイドボードで知られている。 当時としては革新的だった「シリーズ家具」「トータルコーディネート」という考え方をいち早く取り入れ、リビングからダイニングまで同一シリーズで揃えられるスタイルを一般家庭に広めた点が大きな特徴である。​

特に1960〜70年代のチークサイドボードやラウンドテーブル、ハイバックチェアなどは、北欧テイストを取り入れたシンプルな意匠で、日本の住宅にも合わせやすいことから現在のアンティーク市場でも人気が高い。 価格的にも「美術品級」よりは「日常でしっかり使える良質ヴィンテージ」というポジションが多く、まとめてシリーズで揃えたいユーザーに好まれるブランドである。​

 

 

 

 

 

Nathan Furniture(ネイサン・ファニチャー/イギリス)

Nathan Furniture(ネイサン)は1916年創業のイギリス家具メーカーで、戦後にチーク材を多用したモダンなキャビネットやサイドボードで人気を博したブランドである。 1950年代のニューヨークの家具展でイギリスを代表するデザインとして選ばれたことでも知られ、60〜70年代にはG-PLANと並ぶ中〜上流階級向けのモダン家具メーカーとして台頭した。​

デザインの特徴としては、柔らかい曲線を活かした扉や、幾何学的な扉パネル、比較的コンパクトで日本のマンションにも合わせやすいスケール感が挙げられる。 現在のアンティーク市場では、ネイサン製のチークサイドボードやコーナーキャビネット、ネストテーブルなどが「英国ヴィンテージらしさ」と「扱いやすいサイズ感」の両立したアイテムとして安定した人気を持っている。​

 

 


 

 

 

この3社はいずれも「王侯貴族向けの一点物アンティーク」ではなく、20世紀中盤に一般家庭向けに量産された家具が、時を経て“アンティーク/ヴィンテージブランド”として評価されているタイプである。 日本の住宅にもスケール感やテイストが合わせやすく、リビング・ダイニングで日常的に使えるアンティークを探す際の“定番メーカー”として押さえておくと便利である。

 

 

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